スウェーデンでは、伝統のスキー大会までもが菜食になりました!
この大会、「ヴァーサロゥペット(Vasaloppet)」というのは、1521年に農民を率いてデンマーク支配に立ち向かい国を救ったグスタフ・ヴァーサ王を讃える大会です。捕らえられていたデンマーク軍から遠くまで逃れたというエピソードに由来しています。
スウェーデン国民にとってはとても大事な年次行事なのです。距離は90キロで、世界で最も歴史があり、最も参加者が多いクロスカントリー・スキー大会です。
1万6千人の競技者には、ゴールすると食事が用意されているのですが、今年はなんと、「ベジタリアン・ラザニア」となりました!
しかもその理由は、「環境負荷」です。肉食の気候変動への影響が大きいことを理由に、ベジタリアン仕様としたのです(酪農が最も負荷が高いのでヴィーガン仕様だったらなおよかったのですが、まずは「肉なし」だけでもよしとしましょう)。
ただ、地元農家は激怒しました。レースコースは畜産農家を通っていて、畜産批判をするなら来るんじゃないと。来年からは肉を出すような流れですが、参加者からのグリーンなレースへの要望が強ければ、菜食ないし菜食オプションという道もあるかもしれません。そうなることを願います。
それを支持するようなデータもあります。
昨年だけでも、スウェーデンの肉消費は 2.6%減少しました。1人あたり2.2kgの減少です。特に牛肉の1.1kg、次いで豚肉の0.8kgです。肉を食べる場合も動物福祉水準の高い国産を選ぶ方が増えています。
先日、イケアが「ヴィーガン・ホットドッグ」をスウェーデンの一部店舗で開始するとアナウンスがありましたが、スウェーデンではヴィーガン食がかなり浸透してきているといってよいでしょう。
1 件のコメント
さすがスウェーデン!素晴らしい!